映画「罪とか罰とか」のあらすじと出演者

ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督が成海璃子主演で描く痛快コメディ

彼女の新たな一面が見られる作品

ひたむきに頑張りながらも、努力が一向に報われない「崖っぷち」のグラビアアイドル・円城寺アヤメ(成海璃子)。一方、彼女と一緒に芸能事務所にスカウトされた高校時代の同級生、耳川モモ(安藤サクラ)はすっかり売れっ子に。高校時代はドンくさい女の子だったモモに先を越されてコンプレックスを感じるアヤメ。

そんなある日、アヤメはコンビニでモモが表紙を飾っている雑誌「Nadeshiko」を手に取る。そこには彼女のグラビア記事も掲載されているはずなのだ。しかし、そこに映っている彼女の姿はなんと印刷ミスで逆さまになっているという始末。ビキニ姿のモモに馬鹿にされるという幻影を見たアヤメは、腹立ち紛れにその雑誌を衝動的に万引きしてしまう。

店員に見咎められ、あっさりと捕まってしまうアヤメ。そんな彼女に「今回の万引きを帳消しにする代わり、見越婆(みこしば)警察署の“一日警察署長”を務めるように!」と命令される。

本来、タレントや女優が交通安全運動などのPRのために「お飾り」として務めるはずの一日署長。

アヤメも午前中のみの仕事と割り切って引き受けるが、何故か文字通りの「一日署長」で夜中まで拘束されてしまう。しかも、署員たちは、なんの権限を持たない一般人の”署長”アヤメに対して、なにかにつけて指示を仰いでくる始末…。

彼女の不運はここで終わらない。この警察署にはアヤメの元カレである春樹(永山絢斗)が刑事として勤務しており、二人は署内でバッタリと遭遇してしまうのだった。春樹との再会に戸惑いを隠せない彼女だが、彼にはアヤメだけが知っている恐ろしい秘密があった。それは、愛情が高まるとその相手を殺してしまうという性癖を持つシリアルキラーだったのだ!

この日の春樹も出勤前に恋人の玲奈(佐藤江梨子)をマンションから突き落として殺害したという。偶然にもアヤメはその現場の目撃者(段田安則)から犯人は春樹だとする証拠を入手してしまう。しかし、彼女は自分の口から春樹が犯人であることを言い出せずにいた…。

その頃、事件現場であるマンションの隣室では立本(大倉孝二)、マリィ(奥菜恵)、常住(山崎一)の怪しい三人組がコンビニ強盗を企てようとしてた。署長室のテレビでコンビニ襲撃のニュースを見たアヤメは、そのコンビニの店名を聞いて驚く。というのも、そこは「売れない」彼女をいつも励ましてくれるマネージャーの風間(犬山イヌコ)さんが務めるコンビニなのだ。

しかも、強盗犯は風間とその場に居合わせたモモを現場から拉致して、連れ去ってしまったという。途方にくれるアヤメだが、この期に及んでも頼りない署員たちは彼女に指示を仰ぐ体たらく。春樹に“署長は、署長なんですよ!”と叱咤激励されたアヤメは、果たして事件を無事に解決できるのか…?

主演にはドラマ「ハチミツとクローバー」、映画「イキガミ」、「きみにしか、聞こえない」、「武士道シックスティーン」など、その透明感ある存在感と演技力で正統派若手女優の筆頭株の呼び声が高い成海璃子を起用。本作品が本格コメディの初挑戦となる彼女だが、頭をど突かれたり鼻血をだしたりと体当たりでヒロインを演じ、コメディエンヌとしての新たな才能を開花させている。

共演陣には元カレ役の永山絢斗(ドラマ「恋空」)をはじめ、佐藤江梨子、麻生久美子、奥菜恵、市川由衣、石田卓也、入江雅人など話題性+実力派の豪華キャストで固め、一癖もふた癖もある独特のキャラクターを見事に演じきっている。

メガホンをとるのは、伝説的バンド「有頂天」の元リーダーであり、現在は劇団「ナイロン100℃」を主宰する劇作家であるK・サンドロヴィッチ。最近ではTV「時効警察」シリーズや「グミ・チョコレート・パイン」を手掛けたことでも有名。本作品は同劇団の1996年公演(9th SESSION)「ビフテキと暴走」をベースにして、映画用にアレンジしたもの。